Tony
優勝おめでとうございます。
尚広
ありがとうございます。
Tony
優勝した気分はどう?
尚広
うーん…。ホッとしたの一言ですね。
Tony
プレッシャー、あったでしょう?
尚広
ストレスを感じないようにはしていたんですが、食事とか取れないときもありました…。
眠ることは大丈夫だったんですけど。
あと6、7試合くらいから体が反応してました。
試合の重みとかを感じてましたね。
試合中は集中してましたけど試合に行くまでが…。
144試合中、105試合出してもらいましたけど、あっという間でしたね。
残り数試合で優勝が決まるなんて、ホント貴重な経験でした。
まさにトーナメントですよね。
とてもイイ経験させてもらいました。
Tony
メンタルのコントロールがたいへんだよね。
尚広
いつもどおりルーティーンを大事にして、いつもどおり、いつもどおりを心かげてきたからこそ、あの緊張感の中で自分らしさをだせたのかなと思います。
どんなときでも気持ちはフラットでありたいと思ってますね。
Tony
どんなときでもフラット。それはスゴイ!
尚広
そんな中でも楽しめた自分もいるし、ツラかったような自分もいるだろうし、いろんな自分を探せたので、それはそれでイイ経験ができました。
Tony
それをイイ経験って言えるのがイイね。
尚広
あれだけタイガースに離されて、追い上げて、チームのがんばりでここまでこれました。悔いなくやろうって気持ちがあったんで、どこかでこう意味開き直れたのがありましたね。
Tony
チームのがんばりという話が出たけど、リードオフマンというチームでの役割について聴かせてもらえる?
尚広
役割っていうのは、たぶん人が見て決めることだと思うんですね。僕は、役割というよりも、鈴木尚広のポテンシャルを出していこうって考えてました。
どんな一番バッターを目指そうとか、誰かを目指してがんばるっていうのじゃなくて、とにかく塁に出ようってことをこだわり続けました。
僕がでることでいろんな作戦ができるだろうし、チームに勢いもつくだろうし、自分らしさを全開に。それだけですね。
Tony
一番バッターだとかリードオフマンだからじゃなくて、鈴木尚広としてできること、やるべきことを大切にしたということだね。
尚広
そうですね。鈴木尚広は世界に僕一人しかいないですからね。
Tony
それイイフレーズだね(笑)
尚広
はい(笑)
Tony
自分のアイデンティティを確立してるね。
それは強みだと思う。
尚広
一番バッターはこうでなければいけないであれば、正直誰がやってもいいと思うんですよ(笑)
Tony
そりゃ、そうだ(笑)
尚広
だから僕はカタにはまらない。
自分の色っていうのをしっかり出していきたいなっていうことしか試合でも考えていないんです。
Tony
チームとしてのこういうふうにやれっていうのは無かったの?
尚広
もちろんチームとして、そのゲームでの方針や作戦はあります。
それ以外のところで、いかに自分を積極的に発揮できるかということですね。
Tony
言われればそうだなって思うんだけど、野球に限らず、普段それを実践している人って多くないんじゃないかな。
自分の強みを知って、自分を信じられる人でないとなかなかできないことだと思うよ。
尚広
僕は自分のためにがんばれば、それがチームのためになると信じています。個々の力が、それが集合体としてチーム力となりますからね。
誰がやっているから練習するとかなら、それはやらなくていいと思うんですね。
自分がやりたいときに、練習すればいいし、自分のためにやる練習ですから誰のためでもない。見せる練習ならいらないと思うんです。結果は行動で示せばいいですからね。
自分のため…。野球が好きで向上させたいって気持ちでやっています。
Tony
大事なことだね!
尚広
自分というものを理解してきたような、考えができてきたような…。
良くなってきたと思います。
Tony
いやー、しかしこれまでがんばってきたよね。
尚広
でも、実はあまりがんばってきたとは思ってないんですよ。
ただ野球が好きでうまくなりたいって思いだけですね。
たしかにトレーニングでも傍から見ればキツイことやってるかもしれませんけど、楽しいし、充実感もあるし、嬉しいですし、それを耐えることでメンタルを強くするもできますし、得られるものだと思ってます。
ただ野球が好きだってことなんでしょうね。
まあ、それ以外好きなことがないですからね。
自分の生きている価値を示せるものが野球なので…、
自分がこの世に存在している価値だと思っています。
Tony
野球が天職?
尚広
小学校、中学校、高校の頃は解からなかったですけど、考え方とかも不足していただろうし、野球好きなんだなぁ…とは思ってたんですけど、プロに入って高いところでやれているので最近は感じますね。
Tony
イイね。好きだから、とくにがんばってきたんじゃないっていうの。
尚広
野球って奥が深いじゃないですか。
3割って確率的には低いのに、打つとスゴイとか言われるし、駆け引きもあるし、体調によったり、昨日は打てたのに、今日は打てなかったり、それっておもしろいなぁって思います(笑)
Tony
好きでおもしろいってイイ。
尚広
おもしろいから、もっとうまくなりたいって思うんですよね。
野球ってカタがないじゃないですか。
Tony
カタがない?
尚広
これをやったらホームラン打てますとか、これをやったら速い球を投げれますとか、絶対がないんですよ。だからいろんな挑戦をしたりできるんです。
野球が終わるまでに自分のカタができるかと言えば、それはイチローさんでも解からないと思うんです。
その解からなさがまた魅力でもあるんですね。
オフにまた新しいトレーニングしたりするのは、それが原動力になっていると思います。
野球が難しいんじゃなくて、おもしろいと思えたところに自分が成長したと思います。
Tony
なるほど…。難しいじゃなくて、おもしろいと。
話しを聴かせてもらってると、これは成功哲学だね。
尚広
自己啓発なんとかですか?(笑)
Tony
自己啓発系の本にも充分使える話だと思う(笑)愛読書は中村天風、さすがだね(笑)
尚広
そうですね。天風先生の本との出合いは非常に大きかったですね。
Tony
それを取り入れられたのも、これまでの努力があってこそだと思うけど、どうかな?
尚広
そうですね…。
なんか自分を振り返ったときに、これまで僕は楽しくが許せなかったんですよ。
Tony
ん?楽しくが許せなかった!?
※今年、尚広選手の活躍のきっかけとなった何かが…
第2回はこちら
【インタビュアーTony/コミュニケーションファクトリー株式会社】









